「お湯を飲んで予防」「ビタミンDやビタミンCが効く」新型コロナ、デマ相次ぐ

新型コロナウイルスを巡り、ツイッターなどでデマや信ぴょう性の低い情報が出回っている。お湯やビタミンDなどが効くといった「効果」をうたう誤情報や、特定の地名を挙げて「感染者が出ているのに公表していない」といった不安をあおるものもある。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は「我々はエピデミック(伝染病)だけでなく、インフォデミック(誤情報の世界的拡散)と闘っている」と語り、デマやフェイクニュースに注意を呼びかけている。【東京社会部・金子淳】

「今回のウイルスは耐熱性がなく、26~27度の温度で死にます」「より多くのお湯を飲んでください」。国内で感染が広がる中、ツイッターなどでこうした情報が駆け巡っている。温度は「36~37度」など別のケースもあるが、「知り合いの医者」や「医療関係者の友達」からの情報などとして「お湯を飲めば予防になる」といった趣旨は同じだ。

 一方、インターネットのフリーマーケットサイトでは墓石などにも使われる花こう岩が「新型コロナウイルス対策」として出品された。数千円の値段がつけられているものもあり、「花こう岩から出る紫外線が強い殺菌力を発揮する」といった説も出回っている。だが、厚生労働省は「お湯や花こう岩が効果があるというエビデンス(根拠)はない」と一蹴する。

 ツイッターにはビタミンDやビタミンCが「効く」といった投稿もある。だが、国立健康・栄養研究所によると、ビタミンDがインフルエンザに限定的な予防効果を示した論文はあるものの、新型コロナウイルスとは無関係だ。現時点では、インフルに対しても効果があると言えるだけの十分な情報は「見当たらない」といい、同研究所は「拡大解釈」に注意を呼びかける。

 また、中部大(愛知県春日井市)は2月20日、海藻の「アオサ」について、「ヒトコロナウイルス増殖抑制効果を確認――新型コロナウイルスでの効果にも期待――」と題するプレスリリースを発表し、これを引用する形で「アオサが効く」とのうわさが駆け巡った。フリマサイトでは「コロナ対策」として出品されているものもある。だが、中部大は5日後にリリースを取り下げた。同大学園広報部は「事実に基づいた内容ではない部分を強く印象づける結果となり、ご迷惑をおかけする状況になってしまった」と説明している。

 政治的背景などを巡る「陰謀論」も飛び交う。

  毎日新聞